「昨夜のカレー、明日のパン」読了
木皿泉さん気にはなっていたけど、
今さら初挑戦しました。
娘の入院中地味に時間があってな…。
すごく良かったです。
語彙…褒める語彙死亡の民こと私。
若くして旦那さんを亡くした女性と、
ゆるゆる同居する義父と、
新しい恋人と、
その周りの人の
なんて展開のないゆる〜い話なんだけど。
いやー絶妙なの。
ここのところ、
文学よりは実用書派なので、
小説の浸り方を忘れ気味な私にはですね、
先述の「四月になれば彼女は」の
冒頭らへんとか、
村上春樹とか、
浮世離れしすぎて胸焼けなのですよ。
でも、この小説は浮かないのです。
現実にはまあないような話だけど、
それでも浮かないのです、日常から。
若くして亡くなった旦那さんの死を、
周囲がいろんな場面の気づきから受け入れて、
解放していくわけなんですが、
その適度に地に足がつく重みというか、
現実くささというか、
それが私にとっては絶妙でした。
そして私も、
若くして亡くした友人達を思うのでした。